2018年8月21日
  • 日々観た展覧会や関連書籍の批評をしていきます。

★建築図鑑43 野生の大仏「東京湾観音」

東京湾観音(千葉県富津市)に行ってみました。

最寄り駅は内房線佐貫町駅。

駅前のパチンコ店すら潰れる寂しい街です。

ここから歩くと山道を30分以上かかってしまうので、通常は車を使うかと。

宇佐美政衛とさく夫妻の像です。宇佐美氏は財を成した後、世界平和と戦没者慰霊のため大仏建立に至ったそうです。

仏像自体も山の上に立っているため眺めはいいです。ツーリングスポットにもなっているようです。

 

背面にあいている無数の穴は窓です。このようなそっけない造形が周りの寂しさもあって廃墟的雰囲気を増幅してます。

中もかなりそっけない作りです。こんな光景が20階も続きます。もちろんエレベーターもなし。安藤忠雄もビックリのブルータリズムです。

各階には東京湾観音自体もデザインした長谷川昴氏が彫った色んな仏像や聖人像が安置されています。

窓はガラスがなく吹き曝し。

さらに床面も水抜き穴がそのまま地上方向に向かってポッカリ空いている作り。今なら確実に違法です。

 

観音様の腕のところから外に出れます。ここでも吹き曝しで迫力満点(?)です。

 

全国の巨大仏を巡った宮田珠己氏によると、本大仏は胎内の隅々まで回れるのが大きな魅力だとか。

 

そういうわけで中を歩くと今大仏のどこにいるのか分かる張り紙がしてます。

これは耳の穴です。

当然上に行くほど空間は狭くなります。バリアフリーなんてあったものじゃないギリギリの設計が素敵です。

最上階の内装です。

ここが参観者が行ける一番上です。この上は仏様の冠があるだけで、本当にギリギリまで空間化してます。

そっけいない作りは一般の寺社建築の豪華絢爛さを感じず、かといってワビサビもなく、あまりありがたがられてる感じはしませんでした。野生溢れる魅力は感じましたが・・・

一方子供は階段をどんどん登っていくのが面白いらしく、また展望台もあるのでアミューズメント施設としては十分なスペックがあると感じました。

もっともこの上にさらにテーマパークを作るような資金力はなさそうでしたが・・・★

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