長野県原村の原村歴史民俗資料館 八ヶ岳美術館に行ってきました。
設計は村野藤吾です。
長野県の他の多くの美術館がそうであるように、本美術館も山奥にあります。当然、公共交通機関でのアクセスなど全く考えていません。
一人当たりの美術館数が全国一多いという長野県は美術館天国であると同時に地獄でもあります。
外観はドーム屋根が連続した形状が最大の特徴です。色合いも森に溶け込むように工夫されているようです。
このドームはプレキャストコンクリート製で、東京で作ってから運んできたそうです。館内には施工中の写真も展示されています。このことは村野氏がデザインだけでなく、技術やコストにも深い関心があったことを示しています。
山奥の村立の美術館にしては内部は非常に広々としています。実質的にローカルな個人美術館なのに非常に贅沢な空間です。
平日だったとはいえ、他のお客さんは絶無でした。
中はスリッパを履き替えて入るという変わった形式です。
内観はドリープというカーテンを絞り吊りした上から照明を当てるという他にはない演出がされています。
女性のスカートを下から見たみたいな演出です。
窓の外は草伸び放題で、まさに山奥といった感じ。高原植物も多いです。
谷村美術館とともに、村野さんの晩年のますます過激化したデザインが堪能できる、重要作だと思います。★★
★田舎に合わない?「糸崎公朗のつくる写真展」 – 博司のナンコレ美術体験2019年8月13日 12:07 PM /
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