ハラ・ミュージアムアーク(群馬県)の「
90年代に行われた、原美術館主催の3つの国際巡回展を振り返る内容です。
一つ目の部屋は戸谷成雄の大型彫刻を中心に、遠藤利克、剣持和夫などポストもの派の独自路線を紹介しています。
二つめの部屋は野村仁、佐藤時啓、杉本博司、森村恭昌など写真家を中心とした展示でした。
最後は倉俣史朗の家具の展示でした。
作品を通して見えてくるのは、明治維新以降の固定的な日本らしさからの脱却を図ろうとしていることです。とはいえ展示自体はいくつか発見はあったものの、当時を振り返るものは数枚の広報誌しかなく、3つの国際展をこの少ないスペース、作品で振り返るにはあまりにも投げっぱなしに感じました。おそらく知らない人が見ると「今回は日本人作家ばかりだな」ぐらいにしか感じないと思います。当時を知らなかった身としてはこれは少々残念です。品川の原美術館の展示も合わせて、こちらも肩透かしでした。