• 日々観た展覧会や関連書籍の批評をしていきます。

★★鮮烈な色使いと表現「PHENOMENON: RGB ​」

ラフォーレミュージアム(原宿)のPHENOMENON: RGB【2019 年2 月23 日(土)~3 月11 日(月)】を見てきました。

光の3 原色である赤、青、緑をテーマにした展覧会です。しかし実態はデジタルアートの展覧会になっているようでした。

ラフォーレ原宿5階の会場構成はワンルームのシンプルなもの。

四角い部屋の壁のうち2面は映像作品がエンドレスに流れています。

部屋の外にはデジタルアートの販売も。

中でもショッキングな色合いとグロテスクな果物(?)が衝撃的なJonathen Zawadaの作品と、

銀座で個展をやったり、NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]に出品したりしている藤倉麻子さんの作品が良かったです。

 

 
YOSHIROTTEN「SIGNAL RGB」
シンプルながら強い印象を残したのがこの作品です。

3原色と白黒のみを使ったデジタルアートが並び、ノイズのようなBGMがつきます。

モニターの大きさもバラバラです。現代のモンドリアンみたい。

 

河野未彩「RGB-Park」

同じくこちらも個展で見たことのある作家さんです。

河野未彩「RGB to RGB

SFイメージな会場の雰囲気にハマっています。

出品作の多様性は一番でした。

Jonathen Zawada「コモンズの豊穣」

この人もどこかで見たような気がします。

会場の中心でテントが3段重ねになっています。

上二段はマネキン(?)がゲームに興じています。

最下段は同じゲームを観客がプレイすることができます。

ゲームの内容は先述のグロテスクな果物を打ち出すだけのシンプルなものです。

ぞっとする人工物の描写はこの展覧会のクールな雰囲気を象徴しています。



藤倉麻子「群生地放送」
動画作品で印象的だったのはやはり新作を含む藤倉さんの作品。

ビビットな色使いと対照的な、インフラストラクチャーや工場生産品ばかりが登場する無音劇は独特な雰囲気。これからもさらに色んな作品が出てきそうです。

Kim Laughton「bear」

しかし一番インパクトがあったのはこの作品。

ファイティングポーズをとる隈の着ぐるみの頭が取れ、中からサボテン、ミミズなどが飛び出します。

 

小さい展覧会ながらインパクトの強い作品が多く、おすすめです。★★

 

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