2018年12月15日
  • 日々観た展覧会や関連書籍の批評をしていきます。

★建築図鑑38 残るのは花壇のみでも・・・「淡路夢舞台」

今回は兵庫県淡路島の「淡路夢舞台」に注目してみたいと思います。

設計は安藤忠雄氏。淡路島には本福寺水御堂など安藤氏の建物が複数あります。

google mapで見ると多数の施設がかなり広範囲にあることが分かります。

現地でもらえる地図です。これぐらいの案内では分からないぐらい迷宮化してます。

もともとここは土砂採堀場で、安藤氏の再生計画を兵庫県が受け入れて国際会議場他を作る予定で工事が進んでいました。

しかし工事中に阪神淡路大震災が発生。ホテルの建設予定地に断層が見つかりました。そこでホテルを移動させ、元の土地には当初予定のなかった「百段苑」という鎮魂施設を追加し、2年遅れで竣工しました。

同施設は国際会議場をはじめ、ホテル、野外劇場、植物園、教会などなど多数の施設が集まってできています。安藤氏の作品としては国内外でも例を見ない大規模施設です。

各パーツは安藤氏の定番と言えるものが多いです。壁で区切られ迷宮化した通路、

展望台やらせん階段、円形ホール、

スリットと滝などです。

百段苑以外でみどころは水盆です。

水面の底には手作業で何万枚という貝殻が埋め込まれています。

また水盆の真下に結婚式用の教会があるという仕掛けです。

ただ空間が広くなっても安藤氏の建築言語があまり拡大してないので、間延びした感じは否めません。考えてみれば安藤氏は上海保利大劇場ぐらいが最大で、あまり大規模な施設がありません。若いころから中之島の改造など都市計画に意欲を燃やしてきた安藤氏ですが、自然の中に埋め込む建築は得意でも大規模な都市計画はあまり向いてないのかもしれません。

結局当初予定になかった百段苑が一番インパクトがあります。もっとも日頃より「地元への恩返し」を口にする安藤氏からすればこの結果は本望かもしれません。★

 

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