O美術館(大崎)の開通55周年記念 「芸術作品に見る首都高展【2017/12/16(土)-12/20(水)】を見てきました。

 

大変利便性の高く前から知ってはいた美術館ですが、展覧会の開催期間があまりにも短いこと、知ってる作家さんの展覧会がほとんどないこと、宣伝もほとんどしてないことなどからこれまで行く機会がありませんでした。

 

美術館は大崎駅からペデストリアンデッキで直結の大崎ニューシティの2階にあります。O美術館のOはosakiのOと環状線の形を示します。まさに都市の美術館ですね。

展示とは関係ないですが、入口脇にはメディアアートの巨匠で岡本太郎美術館で展示も行っている山口勝弘さん作品の「三重奏」が。鉄の筒にテレビモニターが仕込まれている作品ですが、何も映ってないと大変寂しいです。置いてる場所も人通りがないですし。

 

さて今回の主役である首都高ですが、地震大国である日本の土木技術は世界有数であり、特に条件の悪いところに道路や空港などのインフラを作る技術は世界一でしょう。

首都ではありませんが、大阪の高速道路に貫かれたビル、TKPゲートタワービルは、日本の道路建設にかける情熱が形になったものです。

一方首都高は美観論争東京の醜い景観として、ケバケバしい広告群とともに叩かれる対象にもなっています。東京オリンピックの際に作られた日本橋の上を走る首都高はその象徴的存在です。

ところがその全く同じ首都高が外国人からすると美しくみえるようです。美観の維持のため新規のインフラ整備に厳しい制限のある西洋諸国の都市からすると、ビルの間を縫うように縦横無尽に走る首都高は未来の都市に見えるのです。旧ソ連のSF映画「惑星ソラリス」では未来の道路として日本の首都高が使われています。

この辺りの事情は五十嵐太郎さんの著書、「美しい都市、醜い都市」に詳しいです。

 

さて、今回の展覧会は首都高に関するあらゆる作品が集まってきています。

写真では、誰も映っていない都市の写真で有名な中野正貴さんや、

都市をミニチュアのように撮る本城直季さん、

大都市のゴーストのような作風の北野謙さんなど。

 

 

 

版画ではあらゆる都市を廃墟化する元田久治さんなど。

 

絵画では過去と未来がごちゃ混ぜになった都市を描く山口晃さんなど。

 

コラージュでは写真を切り抜いて新しい景観を作る池田衆さんなど。

 

工芸(?)ではヤドカリに東京の都市景観を背負わせたAki inomataさんや

未来のインフラ事情を予言する(?)久野彩子さんなど。

 

知らなかったのが100均などで売ってるシールを使って都市景観を作る大村雪乃
さん。

 

首都高の切手や、関連の書籍も展示されていました。こうして見ると確信犯的に重層的に折り重なる道路に美観を感じていたことが分かりますね。

 

ノージャンルで、新旧問わず首都高が移っていたらなんでもというユニークな展覧会です。しかも入場無料!唯一の弱点は会期が極端に短いことですね。ナンコレ度★★