ワタリウム美術館(渋谷)のマイク・ケリー展(2018.1/8-3/31)を見てきました。
アメリカの洗練された文化をアンディ・ウォーホルが代表するとすると、マイク・ケリーはアメリカの土着性、田舎根性、泥臭さといったものを代表しています。
今回の展示作品はケリーが高校時代の地域のお祭りを写真と記憶によって再現した劇の記録集です。
モノクロが当時の写真、カラーが再制作したものです。
劇の内容は悪魔、ヴァンパイヤ、グール、聖母マリアなど伝統的な(?)西洋ファンタジーの登場人物。下ネタばかりいう悪魔など、過度にチープさを強調しています。
他、劇で使用した衣装なども展示されているのですが・・・
全般としてはなぜ美術館で入場料を払って高校の劇を見なくてはならないのか?という思いました。全て見ると数時間に及ぶと思われますが、当然ワタリウムの広さだと十分なイスも置けませんし、かといって何回も見に来るには割増料金を払う必要があります。展覧会で長時間の映像を見せる場合は、開発好明展でやってたように相当な配慮が必要だと思います。
僕はワタリウムの展覧会は結構当たりはずれの振れ幅が大きいと思っていて、南方熊楠やひそひそ星など大型インスタレーションを展開するタイプのものは当たり、映像上映系や再構成系ははずれだと考えています。世界に先駆けてビッグスターを発掘してきたワタリウムの功績は大ですが、ときにその見せ方や運営には一般客が置き去りになっている気がします。「良いものなんだから、お金をかけても、立ち見でも見るべき」という考えでは客は先細りになる一方ではないかと思います。
マイク・ケリー展 デイ・イズ・ダーン
ワタリウム美術館
ten会期 2018 年1月 8日[月・祝]− 3月 31 日[土]
ten休館日 月曜日(1/8, 2/12は開館)
ten開館時間 11時より19時まで [毎週水曜日は21時まで延長]
ten入場料 大人 1000 円/学生[25 歳以下]800 円/小・中学生 500 円/ 70 歳以上の方 700 円 ペア券: 大人 2 人 1600 円/学生 2 人 1200 円
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