• 日々観た展覧会や関連書籍の批評をしていきます。

★★★静かなライブハウス「KAAT EXHIBITION 2018 さわひらき 潜像の語り手」

神奈川芸術劇場KAAT EXHIBITION 2018 さわひらき 潜像の語り手【2018年11月11日(日)~2018年12月09日(日)】を見てきました。

今回は劇場の空間を展覧会場として活用しています。

 

さわひらき氏といえば、家の中を羊が走り回り、飛行機が飛び回る映像作品が印象に残っています。

さわひらき「air liner」

さわひらき「air liner」

今回の展示でも、階段部分に展示されていますが、展示環境を無視した内容が逆に新鮮です。

さわひらき「ulo」

会場内は真っ暗です。暗闇に小さい作品が浮かんでいる印象です。

さわひらき「Souver IV」

映像作品はひとつひとつ独立していますが、エンドレスで流れているわけはありません。

ある作品が終わると他の作品が別の場所で始まる、というようなプログラムが組まれています。

つまり、独立した作品が集まって会場自体が一つのインスタレーションアートになっています。

ちなみに全行程は1時間でループしていて、天井の時計の映像が音で知らせてくれます。

複数会場があるライブハウスみたいで楽しいです。

 

さわひらき「fish story」

最大の展示物はコの字型に組まれたスクリーンでの上映作品です。

この3つのスクリーンも関連した作品を上映していることもあれば、ばらばらのこともあります。

さわ氏には珍しい、映画のような作品も。

 

さわひらき「silts」

それ以外の作品も砂浜を植物が歩く作品や・・・

 

さわひらき「sleeping machine Ⅰ」

どこかノスタルジーを感じる作品が多いです。

 

さわひらき「HAKO」

さわ氏の特徴である、日常的な光景を掛け合わせてSF的な絵を作り出すという作品がたくさん見れます。

 

結構見る機会の多い作家さんですが、ここまで作品世界に没入できる展覧会も珍しいかと。

映像だけでなく、空間の演出を是非体験してほしいです。★★★

コメント一覧

★役者のいない劇場「小金沢健人展 Naked Theatre –裸の劇場– 」 – 博司のナンコレ美術体験2019年4月29日 7:59 AM / 返信

[…] 前回のさわひらきさんの展示と同様、部屋を丸ごと使ってインスタレーションを展開してます。 […]

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