第三スカイビルを見てきました。
新宿区の第三スカイビルを見てきました。
設計は渡邊洋治氏。
陸軍出身で、船舶を設計する部門で働いていました。
奇抜なコンペ応募案で有名な人物でしたが、現在残っている実作は非常に少ないようです。
その数少ない実作が新宿で見れるとは大変貴重です。
現在は周囲にビルが立ち並び、正面以外はビルに近づけないこと、改修で色がグレーからグリーンに変わってしまったことを差し引いても、その奇抜なスタイルは健在です。
正面から見ると、箱が折り重なるような特異なスタイルがよく分かります。
普通に部屋を並べるのに対して随分手間がかかりそうですが、どんなメリットがあるのでしょうか?
真正面から。屋上まで続く武骨なはしごがかっこいいです。
最大の特徴は建物頂部のデザイン。
曲線の多用や丸窓、アンテナを強調した機械っぽさは武骨な軍艦を思い浮かべます。通称軍艦ビルの由来です。
よく見るとグリーンの部屋の部分も均等に並んだ小さな正方形の窓などは軍艦、というより頑丈な軍施設っぽいです。
現在は女性専用のマンションになっており、中に入ることはできません。
外から1階部分を見ると、その特異な外観が内部の動線にも影響しているのが分かります。
狭い廊下はフェリーっぽい?
ちなみに入り口前には思いっきり落書きが。
歌舞伎町や新大久保が間直にある立地上、治安はよくなさそうです。
ネームプレート。色はこんなのですが、軍艦を前面にアピールしているようです。
1970年竣工とのことですが、設計がしっかりしていたせいか、まだまだ使えそう。
日本の特異な建築の例として保存していってほしいです。★★
建築図鑑150エセの魅力★「林原第5ビル」 – 博司のナンコレ美術体験2020年7月25日 7:18 PM /
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