• 日々観た展覧会や関連書籍の批評をしていきます。

アートと下町散歩「明暗元年」

墨田区、台東区の「明暗元年」【2018年6月30日(土)、7月1日(日)、7日(土)、8日(日)、14日(土)、15日(日)、16日(月・祝)】を見に行きました。

 

面白い展覧会タイトルが付いていますが、松蔭浩之と三田村光土里による講座「アートのレシピ」の修了生の合同展覧会です。

似たような展覧会は春に東京藝術大学と、他の5美大の卒業制作展、また桑沢デザイン研究所カオス*ラウンジ 新芸術校の卒業制作展も見に行きました。ただそれらのと違いは駅前のアクセスのいい場所ではなく台東区、墨田区の下町の中に点在した会場を巡らなくてはならないことです。

超炎天下の中バスを乗り継いでこじんまりとした分かりにくい会場を探すのはかなり苦労します。ではそれに見合う成果があったかというと・・・

 

これがかなりビミョーです。とはいえ内輪の集まりと化していた他の卒展に比べると、かなり真面目に取り組んでたように思います。

 

手前のギロチンを模した作品は面白かったです。

刃の部分がガラスになっており、落ちると割れる仕掛けです。

床に散乱したガラスは「Liberty」「Economy」「Justice」などの言葉が書かれていたことが動画から分かります。展覧会のテーマに即して、政治的な作品になっています。

しかしこのような作品は一部だけで、大半の作品は自由に作られているようでした。

例えばこの作品などは非常に直接的な表現ですね。

また作品以上にその設置場所が面白い作品が多かったです。

本作は古民家の台所脇に設けられた風呂(かなり浅いので実質はシャワー室?)に設置されています。

水瓶の中に「明暗」の文字や魚の映像を投影する仕掛けです。

多くの会場がアトリエや住居に無理やり展示スペースを作っているようです。普段行かないところで普段見れないものが見れるという意味では貴重な機会でした。

 

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