2018年も半分が過ぎました。既に数々の好企画展が開催されたので、主観で上半期ベスト10を決めたいと思います。
廃墟じみたセブンイレブンは中の展示とは直接関係ないのですが、都市に潜む様々な事象に注目しているので、これもその不協和音の一つとも考えられます。
「全貌」に偽りなく、みうらさんの世界観を余すことなく紹介する意欲的な展示でした。
パリのポスター画家の過去最大の国内巡回展。圧倒的に巨大なポスター群は見ごたえがあります。解説も丁寧で会場も作り込まれており、スタッフのサヴィニャックへの愛を感じます。
展示のセンスには定評のあるオペラシティギャラリーでも出色の出来。詩人を美術館で視覚的に展示するという難しい課題に見事にこたえてくれました。
通常版画は油絵や彫刻より低くみられますが、その廉価さや量産性を逆手に取って版画の普及に努めた「運動」自体の展示を試みています。会場には版画の楽しさを伝える仕掛けが色々仕掛けられていました。
日本初の現代美術専門の美術館である原美術館の40年近くの展覧会の歴史を俯瞰。非常に豪華かつ、レアな作家がたくさん登場するおトクな展覧会でした。
国内外の一級品の現代アートがまとめて見れるだけでなく、九州派の作品が首都圏でまとめて見れるのも貴重な機会です。
関西の芸術家集団「具体」も同時に多数展示されており、両者の比較も色々新しい発見がありました。
作品が映像と写真ぐらいしか残っていないのも拘わらず、ここまで立体的な展覧会にできるのは見事です。
平塚市美術館は都心からも遠いし、あまり宣伝もしてませんが刺激的な展覧会が多いです。
巨大屏風の迷宮という他にない大胆な展示にドキモを抜かれます。
会田誠の都内の展示としては2012年の森美術館以来の規模です。軽妙な作品の数々は健在ながら、「都市」という極めて深刻なテーマにも同時に取り組んでおり、名実ともに国内代表作家の貫禄です。
マッタ=クラークや岡村佳三郎など行ってみると期待以上という展覧会が多かった印象です。